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ドライアイスでできること

ドライアイスでできること

ドライアイスとは

ドライアイスとは酸素Oと炭素Cから構成されている二酸化炭素CO₂が固体になったものです。

蒸気圧下で二酸化炭素CO₂がドライアイスになるためにはマイナス78.5℃まで冷却しなければいけません。

よってドライアイスはマイナス78.5℃という非常に低い温度で存在しています。

日常でのドライアイスの用途

普段ドライアイスはアイスやケーキを購入した際に溶けないように、また傷まないように使用されています。

また個人だけでなく企業としても冷凍食品関連の低温輸送が必要なときに使用しています。

二酸化炭素の液体

ドライアイスは固体、ドライアイスが溶けて出てくるのは気体の二酸化炭素です。

水H₂Oでは固体である氷が溶けると液体である水になります。またさらに温度が上がると水が気体である水蒸気に変わります。

つまり、水は固体、液体、気体という三態変化をします。

ここで一つの疑問が浮かびます。

二酸化炭素に液体という状態はないのか?

答えはあります。二酸化炭素にもちゃんと液体があります。

ではなぜ固体から急に気体になるのでしょうか?(固体から直接気体になることを昇華といいます)

それは圧力が関係しています。

今私たちが暮らしている地球表面の大気圧は海面で約1013.25hPa(ヘクトパスカル)、1013.25×10⁵Pa(パスカル)です。

この圧力下では温度が何度になろうが二酸化炭素の液体は生成することができません。

ではどうすればいいのでしょうか?

ここからは高校の範囲なのですが物質の状態図を見ると分かります。ちなみにこの範囲は化学の教科書の一番最初の範囲なので化学を途中で挫折した人も一度は見たことがあるはずです。

圧力を上げると二酸化炭素の液体を見ることができます。

物質を液体にする際には三重点よりも大きい圧力を与える必要があります。

水の三重点の圧力は6.078×10²Paなので大気圧の1013×10⁵Paより小さく、三重点の上にあるので液体が存在していました。

しかし二酸化炭素三重点は5.268×10⁵Paと大気圧よりも大きいので三重点よりも小さく液体が存在できませんでした。

つまり、三重点の圧力である5.268×10⁵Paよりも高い圧力状態にすることができれば二酸化炭素の液体を見ることができます。

二酸化炭素の液体の作り方

私はこれをしたことがないのでこれで成功するという確証はありませんが理論的にはこの方法でできると思います。

おもちゃの注射器のようなもの、ゴムの板、ドライアイスを用意します。ゴムを敷きそこに直角になるように注射にの先をふさぐように当てます。その後注射器に小さく砕いたドライアイスを入れ体重をかけて一気に注射器を押し込みます。

そうすると液体になった二酸化炭素を一瞬だけ見ることができるというわけです。

これは注射器によって圧力を上げたことで二酸化炭素が液体になるという原理です。

ドライアイスの危険性

体積膨張

ドライアイスは固体、昇華すると気体になります。この時二酸化炭素の体積は一気に約750倍になります。

これがドライアイスが危険な一つの要因です。

ただ買い物の時にドライアイスをもらって普通に使っていれば体積が膨張することについてはほとんど考えなくても大きな事故になることはありません。せいぜいドライアイスを入れていたビニール袋が密閉していた場合に大きな音と共に破裂するぐらいです。

しかしドライアイスをペットボトルや瓶に入れて密閉してしまうと話が違います。

起こる現象は同じで二酸化炭素が昇華し、ペットボトル内の圧力が上昇します。

ペットボトル内の圧力が大気圧よりも高いことはよくあります。例えば炭酸飲料などを振ると液体内に溶けていた二酸化炭素が溶け出し気体になる時などです。

しかしこの時のペットボトル内と大気圧の圧力差は対してありません。また炭酸飲料のペットボトルはある程度の圧力差に耐えられるように丸い形状をしています。よって問題はありません。

しかしドライアイスによってペットボトル内の圧力は急激に上がりペットボトルが耐えられなくなります。

つまりペットボトルが破裂してしまうのです。この時ペットボトルの破片が周囲にすごい速度で飛んでいきます。実際にペットボトルのキャップが目に当たり失明した症例もあります。

ですので遊び半分で密閉した容器の中に急激に圧力が上がる可能性のあるドライアイスなどを入れるのはやめましょう。

二酸化炭素は空気よりも重い

地球上の空気は大まかに窒素N₂が約78%、酸素O₂が約21%です。よって空気の分子量は28.8、二酸化炭素CO₂の分子量は44なので二酸化炭素のほうが空気よりも重いということになります。

これは換気されている空間ではほとんど問題はありませんが密室の場合は危険が伴います。

ドライアイスが昇華し、二酸化炭素が発生すると空気よりも重いので下のほうに溜まっていってしまいます。

その状態下で寝ている人や赤ちゃん、小さい子供など頭が低い状態の人がいた場合、その人は二酸化炭素濃度が非常に高い空気を吸ってしまう可能性があります。また二酸化炭素は無色なので気が付かないうちに二酸化炭素濃度が高くなっている場合があります。

二酸化炭素濃度が高い空気を吸ってしまうと二酸化炭素中毒になります。二酸化炭素中毒は最悪の場合死に至る恐ろしいものです。

このようなことが起こらないためにもドライアイスを使用する際には換気を十分に行うようにしてください。

ドライアイスはとても冷たい

ドライアイスの温度は約マイナス79℃です。一瞬さわった程度では何も起きません。これはドライアイスが昇華してできた二酸化炭素が指とドライアイスの間に入っているからです。

しかし、長時間触れていたり、強い力で接触をすると直接指とドライアイス接触し、それが長時間続くと危険です。

接触することにより指が急激に冷やされ凍傷を引き起こします。

また手が濡れているとドライアイスによって冷却された水が氷になりドライアイスと指をくっつけてしまう接着剤のような役割を果たすことがあります。

こうなるとドライアイスを簡単に皮膚から離すことが困難になり症状か悪化してしまいます。

これは冷たいアイスを食べた時に舌にアイスがくっついてしまう現象と同じことです。つまり唾液が接着剤のような役割をしているのです。

このことからもわかるように水といっても水道水のような水ではなく汗でも同じようなことが起こります。

よってドライアイスを扱う際にはトングを使う、又は軍手などの分厚い手袋をするなどの対策が必要です。

ドライアイスを使った想像

最初に言っておきますがこれからの話は私の想像であり根拠は一切ありません。なので話半分でお願いします。

私は「二酸化炭素は人間には有害であり二酸化炭素濃度が上昇するとめまいなどを引き起こし最悪の場合死に至る。」ということを知り、これは人間だけではないのではないかと思いました。

つまり、「ドライアイスを使って二酸化炭素濃度を高める」このことを利用して細菌を殺すことができるのではないかと考えました。

私はケーキなどを買った際についてくるドライアイスをいつも水が入ったコップに入れて泡と煙が発生しているのを見ています。

ちなみに二酸化炭素は目に見えないので発生している煙は二酸化炭素そのものではありません。その煙は水H₂Oです。しかし煙が固体の粒なのか液体の粒なのかはいろいろ議論があるみたいです。そこらへんの詳しいところは専門家に任せておきましょう。

話が脱線しましたが要するにドライアイスを昇華させて遊んでいるのです。

ここでドライアイスと水が入ったコップをシンクに入れるとどうなるでしょう。

私は空気よりも重い二酸化炭素がシンク内にたまりシンク内の二酸化炭素濃度が急激に上昇すると考えました。

おそらくこれは間違っていないはずです。なぜなら私がその状態でシンクの表面に顔を持って行って息をしようとしたところむせて息ができなかったからです。煙(霧)が原因でむせたという説もありますが…

二酸化炭素濃度が上昇していることに間違いはないでしょう。

細菌も呼吸をしています。なのでシンク内の細菌は二酸化炭素濃度が上昇したことにより呼吸をすることが困難になり死滅するのではないかというのが私の想像です。

つまりこれは二酸化炭素を使って除菌するということです。

本当にシンク内の細菌が死んでいるのかはわかりません。まあ私は結果ではなくそのような想像をすることが楽しいのでこの想像が間違っていたとしても幸せです。

化学の面白みはここにあると思います。

 

ドライアイスにはまだまだ可能性があると思いますので慎重に取り扱いながら楽しい遊び方法を考えてみるといいかもしれません。