空気の成分
私たちが暮らしている地球、その地球には当然ですが大気があります。大気は惑星によって違います。つまり、火星にある空気と地球の空気は全くの別のもなのです。
では地球の空気は何でできているんでしょうか?
ちなみに測定された空気は乾燥空気といい湿度が0%の空気を仮定しています。また標高や場所によっても空気の組成は少しですが変化しているので、これから紹介する空気の組成が私たちが呼吸している空気とは組成がほんの少し違います。
それは小さい違いでありほとんど気にしなくても大丈夫です。
だいたいこのような感じになっています。つまり空気は窒素と酸素からなっているといっても過言ではありません。
日常生活なら正直これだけ知っていればいいと思います。
窒素N₂
窒素の分子式はN₂でありNという原子が二つ集まってできています。
窒素は三つの不対電子対を共有して結合しています。これは3本の手で繋がっていると簡易的に説明されることもあります。
窒素N₂は無色・無臭の気体であり反応性の低い物質です。つまり反応がしにくいということであり、とても安定な物質と言い換えることもできます。
もし窒素が不安定な物質だったとしたらそこらじゅうで何の前ぶりもなく爆発が発生していたかもしれません。
安定な物質でよかったですね。
酸素O₂
次は酸素、酸素の分子式はO₂であり窒素と同じくOという原子が二つ集まってできています。
窒素と違う点は酸素は二つの不対電子を共有して結合しているということです。
2本の手で繋がっていると最初はわかりやすく説明されたと思います。
酸素は無色・無臭の気体であり安定性は窒素ほどではありませんが安定です。
しかし酸素は燃焼を助ける作用があるので取り扱いには注意が必要です。
つまり、火が燃え続けるのを助ける作用があります。炎が簡単に消えないのは空気中の酸素が燃焼を助けているからだったのです。
ということは酸素を遮断してあげると炎は消えてしまいます。
小学校で「火のついたろうそくにビンをかぶせて待つ」という実験をしませんでしたか?
待っているとビンの中の火が消えたと思います。それはビンの中の酸素がなくなり火が消えたのです。
地球に酸素が無かったら火事はほとんど起きないかもしれませんね。
一般常識ではここまでで十分です。
ここからはテストで必要な人やマニアックなことが知りたい人向けになります。
気体 | 分子式 | 体積組成(%) |
窒素 | N₂ | 78.084 |
酸素 | O₂ | 20.948 |
アルゴン | Ar | 0.934 |
二酸化炭素 | CO₂ | 0.033 |
ネオン | Ne | 0.001818 |
ヘリウム | He | 0.000523 |
*少しこれは古い表になるので二酸化炭素の値が現在よりも低いです。
アルゴンAr
三番目に多い気体はアルゴンです。
アルゴンは18族に属している希ガス(貴ガス)です。
希ガスは単体で無色・無臭の気体です。
アルゴンはレイリーとラムゼーによって発見されました。ほかの物質と反応しないのでギリシャ語で「なまけもの」という意味の言葉をもとにアルゴンと名付けられました。
アルゴンは反応性がとても低いので電球の中に入れられるなどいろいろな用途に使用されています。
二酸化炭素CO₂
二酸化炭素は炭素Cと酸素Oでできた化合物です。
この気体は地球温暖化にかかわっている温室効果ガスとして有名ですね。
上の表はこの二酸化炭素が原因で間違っています。
二酸化炭素は産業革命後から増加傾向にあるようで私が初めて二酸化炭素のことを学んだときは空気の0.03%となっていたのですが、最近はこの値が0.04%に変わっているらしいです。
地球の空気の割合を変えてしまうとは産業革命以降の人類はすごいですね。
ここで表の数値を0.03から0.04に変えればいいじゃないかと思うかもしれません。
実際に現在2023年9月9日のウィキペディアを見てみると二酸化炭素の値だけが変わっていました。
しかし、このようにしてしまうとすべてを足した数値が100%を超えてしまいます。
ほんの少しだけなら四捨五入の関係で100%を超えることはありますが0.01のずれは大きいと私は思いました。
つまりウィキペディアに出ている表は二酸化炭素だけ最近の値でそれ以外の気体を測った年代とは違うのです。
これは表として全く意味をなさないでたらめな表ということになります。
二酸化炭素の空気に占める割合が増えていることは事実ですがこのような表に騙されないようにしてください。
ここからはテストにも出ないと思います。
ネオンNe
これもアルゴンと同じく希ガスの一種です。
ネオンはネオンサインとして利用されています。ネオンサインとはお店などで文字が光っているやつです。
ヘリウムHe
ヘリウムもアルゴン、ネオンと同じく希ガスの一種です。
原子番号は2であり語呂合わせの「スイヘーリーベー」のへーの部分ですね。
ヘリウムの利用用途は気球、飛行船、リニアモーターカーなど多種多様です。
しかし、表からもわかる通り空気にほとんど含まれておらず単離(一つの物だけにすること)するのが困難です。
なのでヘリウムは高価で取引されています。
以上でだいたい空気が何でできているのかが分かったと思います。
身の回りのことに興味を持ってみることも大切なことなのかもしれませんね。